Claude Code / WebAssembly

Firefox in WebAssemblyと、Claude開発300億トークンの意味

Puter Labsは、GeckoエンジンをWebAssemblyへ移植し、別のブラウザのタブ内で本物のFirefoxを動かす実験を公開しました。技術的な成果と同じくらい注目されるのが、Claude OpusやClaude Fableなどを使い、約300億トークン、2万5000ドル超相当を費やしたという開発者報告です。

この記事は2026年7月17日時点のPuter Labsデモ、GitHub、開発者コメントを確認した非公式ガイドです。トークン数と費用は開発者報告であり、第三者監査済みの会計値ではありません。

結論:AIで試作は速くなっても、安定化コストは消えない

Firefox in WebAssemblyは、AIが大規模ソフトウェア移植の試行速度を上げられる可能性を示しました。一方、起動する試作を数日で作ることと、性能、ネットワーク、JIT、入力、互換性を実用水準へ近づけることは別です。AI開発では「生成量」より、検証済みの成果単位で費用を見る必要があります。
本物のGeckoFirefox風UIではなく、GeckoをWebAssemblyへコンパイルして動かす。
約300億トークンClaude Opus、Fableなどを使ったという開発者報告。
2万5000ドル超相当日本円約400万円は為替で変わる概算。実支払額とは限らない。

Firefoxをブラウザ内で動かす仕組み

要素役割確認できる内容
GeckoWebページの描画エンジンWebAssemblyへコンパイルして別ブラウザ内で読み込む
EmscriptenC/C++系コードのWasm移植GitHubのビルド手順ではemsdk 6.0.1を利用
Wispブラウザからのネットワーク中継WebSocket経由でPuter運用サーバーを通る
Canvas / WebGLFirefox画面の描画と高速化GPUアクセラレーションを選択できる
JS→Wasm JITJavaScript実行の高速化を試みるGitHubは多くのサイトでまだ利用できないと説明

リポジトリはMPL-2.0で公開され、Linuxでのビルド手順が案内されています。macOSでのビルドは現時点で非対応です。

日常用Firefoxではなく、限界を探る実験

  • 実験的JITは多くのウェブサイトでまだ利用できない
  • スマートフォンの入力・スクロールに問題が報告されている
  • 日本語フォントなど表示環境に依存する問題がある
  • 通信はPuterのWispサーバーを経由するため、通常のローカルFirefoxと同じ経路ではない
  • 性能、メモリ、互換性、安定性を本番用途で保証するものではない
機密サイトや認証が必要なサービスで試す前に通信経路を確認してください。 デモを通常ブラウザや安全な隔離環境の代替として扱わない方が安全です。

300億トークン・2万5000ドル超をどう読むか

開発者コメントをもとに、JIT研究や不具合調査でClaude Opus、Claude Fableなどを使用し、合計約300億トークン、料金換算で2万5000ドル超と報じられています。約400万円という日本円表示は為替で変動します。

断定できること公開情報だけでは分からないこと
開発者が約300億トークンと説明したモデル別、入力・出力別、キャッシュ別の正確な内訳
2万5000ドル超相当と説明したクレジットや契約を含む実際の請求額
OpusやFableなどを利用したどのコードをどのモデルが生成したか
試作後の高速化・安定化に作業が続いたAIがなかった場合との人件費・期間の厳密な比較

したがって「Claudeだけで400万円かけてFirefoxを完成させた」とは表現しません。複数モデルを使った大規模な反復開発の料金換算として読みます。

AIコーディングで費用が増えやすい場面

試行錯誤のループ

原因を切り分けず、同じエラーへ長いコンテキストで修正を繰り返すと消費が膨らみます。

モデルを常に最大化

軽い検索や定型修正にも高コストモデルを使うと、成果に対する費用が上がります。

並列作業の重複

複数agentが同じ問題を調べると、トークンとレビュー負担の両方が増えます。

完成条件が曖昧

動いた、速い、安定した、互換性がある、を分けないと延々と改善が続きます。

Claude Codeのコストを管理する7項目

  1. 調査、試作、実装、性能改善、検証を別タスクにする
  2. 各段階にトークン・時間・金額の上限を置く
  3. 軽い作業と難しい推論でモデルを使い分ける
  4. 失敗が続いたら追加生成ではなく原因調査へ戻す
  5. 並列agentには重複しないファイルと完了条件を渡す
  6. テスト成功、性能値、差分レビューを成果として記録する
  7. AI利用料だけでなく人間のレビュー時間も計上する

長時間開発へ渡す予算付きオーダー例

目標:Linux環境で再現できる最小試作を作る。
第1段階:読み取りとビルド確認だけ。上限60分。
第2段階:変更は対象モジュールだけ。テストを追加する。
停止条件:同じ失敗が3回、外部仕様の不足、予算上限到達。
報告:使用モデル、試行回数、変更差分、テスト、残課題を記録する。

上限に達した時は未完成でも止め、次に費用をかける価値があるか人間が判断します。

確認した情報源

実装仕様はデモとGitHub、AI利用量と費用は開発者コメントをもとに分けて整理しました。

FAQ

Firefox in WebAssemblyは普段使いできますか?

現時点では実験プロジェクトとして見るのが安全です。JITは多くのサイトで利用できず、スマートフォンの入力やスクロール、日本語表示などにも制約が報告されています。

300億トークンはすべてClaude Fable 5ですか?

開発者報告ではClaude OpusやClaude Fableなど複数モデルの利用が説明されています。モデル別の正確な内訳は確認できないため、Fableだけの消費量とは書けません。

400万円を実際に支払ったのですか?

報告は2万5000ドル超の料金換算額として扱います。契約、クレジット、社内原価、為替を含む実支払額は公開情報だけでは確認できません。

AIを使うと開発費は安くなりますか?

試作時間を短縮できる可能性はありますが、性能改善、デバッグ、テスト、レビューが増えれば利用料も増えます。人件費とAI費用を合わせて評価します。

Claude Codeで予算超過を防ぐには?

作業を調査、試作、実装、検証に分け、各段階の上限、停止条件、モデル、完了条件を決めます。失敗ループと重複並列処理を早めに止めます。