Okta Enterprise AI Index / 企業導入

企業AIでAnthropicが成長率首位、ただし利用規模首位ではない

Oktaが2万社超の匿名アクセスデータを分析したところ、企業アカウント純増ではAnthropicが突出しました。一方、既存業務基盤の規模はMicrosoft 365が首位です。数字の意味を分けて読みます。

伸び率はAnthropic、規模はMicrosoft 365

Oktaの調査でAnthropicは、2022年6月から2026年6月までの企業アカウント純増数が最も大きいAIアプリとなりました。ただし、これは売上、市場シェア、全世界の利用者数の首位を意味しません。絶対的なアカウント規模ではMicrosoft 365が先頭で、Anthropicはその半分未満です。

企業アカウント純増の上位5サービス

順位サービス純増指数分類
1Anthropic100.0AIネイティブ
2OpenAI66.9AIネイティブ
3Google Workspace59.8AI強化型
4GitHub56.6AI強化型
5Cursor42.4AIネイティブ

指数は首位の純増数を100として正規化した値です。「Anthropicが100%のシェア」「OpenAIが66.9%」という意味ではありません。Oktaは顧客数が4倍を超えた企業をAIネイティブ、それ以下をAI強化型として比較しています。

AnthropicはOpenAIを逆転、Microsoft 365には届かない

2026年3月Okta上の企業アカウント数でAnthropicがOpenAIを上回りました。
2026年4月月間アクティブユーザー数でもAnthropicがOpenAIを上回ったとOktaは説明しています。
絶対規模Anthropicのアカウント数はMicrosoft 365の半分未満、MAUは10分の1未満です。

企業の約57%が2つ以上のAIプラットフォームを利用

2026年6月時点で、Oktaの企業顧客の約57%が複数のAIプラットフォームを同時利用していました。集計は親会社単位で、MicrosoftにはMicrosoft 365やGitHub、GoogleにはGoogle WorkspaceやGeminiが含まれます。

これは「どれか1社に統一する」より、文章作成、コーディング、検索、会議、制作などで得意なサービスを組み合わせる企業が増えていることを示します。複数契約ではSSO、MFA、退職者の権限削除、データ保持、重複ライセンスの棚卸しも必要です。

Claude CodeとCoworkが企業導入を押し上げた可能性

Oktaは2025年春のClaude Codeの成長と、AIが回答するだけでなく作業する「自律型AIエージェント」への移行を転機として挙げています。2026年4月のClaude Cowork一般提供も成長軌跡上の重要な出来事です。

ただし、この調査だけで製品別の因果関係までは証明できません。Claude Code、Cowork、企業向け管理機能の拡充が同じ時期に進んだことは、成長を説明する有力な背景として読むのが妥当です。

調査結果を読むときの4つの注意点

  1. 母集団はOkta Workforce Identityを使う2万超の組織で、世界の全企業ではありません。
  2. 匿名化されたSSOアクセスデータであり、個人アカウントやOktaを経由しない利用は捉えません。
  3. クラウド基盤経由のAI、モデルホスティング、サイバーセキュリティAIなどは対象外です。
  4. 純増指数は導入の勢いを示しますが、売上、利用時間、業務成果、費用対効果を直接示しません。

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