実践ログ|定期実行

Claude Codeの作業をcron(定期実行)に移すときの線引き

Claude Code に毎日同じことを頼んでいると、使用量の上限と、頼み忘れの両方が気になってきます。運営者は2026年8月から、判断の要らない作業を Windows のタスク(いわゆる cron)へ少しずつ移してきました。2026年10月27日には、このページのような体験記を毎日1本作る流れも定期実行にしました。どこまでを定期実行に任せ、どこから人が判断するかの線の引き方を、つまずいた順に書きます。

このサイトは Anthropic や Claude の公式サイトではありません。ここに書いているのは運営者(ちんあなご編集部)が自分の作業で試したことで、同じ設定・同じ結果になるとは限りません。

この記録について

項目内容
記録の日2026年10月27日(定期実行への移し替えは2026年8月から)
使った道具Claude Code(Windows のデスクトップアプリ)・Windows のタスク スケジューラ・Node.js のスクリプト
材料運営者の作業の記録と、移し替えのたびに残してきたメモ
この日にしたこと毎日の体験記の下書きを、前日の作業の記録から作る定期実行を組んだ

きっかけは「毎日同じことを頼んでいる」だった

Claude Code には予約して動かす仕組みがあり、運営者も最初はそれで毎朝の見回りや情報の取り込みを回していました。ただ、予約の仕事も Claude が動くので、使用量を使います。中身を見ると、公式のページを取ってきて前回と比べる、ファイルの日付を確かめる、といった考えなくてもできる作業がかなり混ざっていました。

そこで2026年8月下旬、判断の要らない仕事を、Claude を起動しない Node.js のスクリプトに書き直し、Windows のタスク スケジューラから決まった時刻に動かす形へ移しました。スクリプトの中身は Claude Code と一緒に書きますが、毎朝動くときには Claude を使いません。

2026年10月22日には、運営者から「定期実行に移せるものは全部移して使用量を減らす」「移せないものは2日に1回や週1回に減らす」と方針が出て、移し替えを続けています。

移せる仕事と、移せない仕事の分け方

分けるときの問いは1つで、毎回、考えて決めることがあるかです。決めることが無い仕事は全部定期実行にできます。決めることがある仕事も、丸ごと残す必要はありませんでした。

仕事の型定期実行に任せる所人か Claude に残す所
公式の発表の見張り取ってくる・前回と比べる・変わった所を一覧にするその変化を記事にするか決める
ページの日付や表示の点検全部のページを読む・崩れを数える直し方を決める
毎日の体験記前日の記録から題材を選ぶ・下書き・検査・知らせ下書きを読んで公開する
ブラウザで画面を操作する仕事(移せなかった)画面を見ながら押す

2026年8月26日に分かったのは、判定は移せるということでした。「新しい発表が出たか」「数字が下がったか」の判定はスクリプトで決まります。人が要るのは、その結果を受けて何をするかだけです。判定まで定期実行に任せ、行動だけを Claude Code の会話に残すと、会話は知らせが来た日だけ開けば済みます。

減ったのは使用量より「待ち行列」だった

移し替えの前に、どれだけ減るかを見積もりました。最初は「1回の平均×予定の回数」で計算して、実際と4倍ずれました。予約の仕事は、予定どおりの回数は走っていなかったからです。記録に残っている実際の回数で割り直すと、移せた分は定期の仕事全体の使用量の1割ほどでした。いちばん重い仕事はブラウザの操作で、移せない側にありました。

それでも移した意味はありました。Claude の予約の仕事は1つずつ順番に動きます。前の仕事が長く居座ると、後ろの仕事が丸ごと飛びます。実際、ある日は1つの仕事が5時間居座り、予定12回のうち5回しか走っていませんでした。判断の要らない仕事を外へ出すと、残った仕事が予定どおり走るようになりました。

数で効果を測るなら、使用量だけでなく「予定どおり走った回数」も見るのがおすすめです。

定期実行は黙って失敗する

Claude Code なら、失敗すると会話で知らせてくれます。Windows のタスクは、失敗しても何も言いません。運営者は、移し替えの条件を1つだけ決めました。黙って失敗する経路を作らないことです。そのために、すべての仕事を1つの共通の起動役から動かし、起動役に次のことを任せました。

  • 失敗を数える。知らせるのは初回と、その後は6回に1回だけ(毎時の仕事で1日24通にしない)
  • 直ったときも1回知らせる(鳴りっぱなしのまま終わると、まだ壊れていると思い込む)
  • 仕事ごとのログを直近300行だけ残す
  • 知らせはメールとパソコンの画面の通知の両方に出す

それでも失敗はありました。2026年8月、仕事のファイルを直接 node で動かして確かめたところ、何も表示されずに終わり、終了コードも0でした。それを「問題なし」と読み、実際には何日も続いていた失敗を見逃しました。ファイルは共通の起動役から呼ばれる前提で書かれていて、直接動かすと何もしない作りだったのです。今は、直接動かしても起動役を通って走り直すようにしてあります。

2026年9月4日には、知らせが全部届いていなかったことが分かりました。受け取る側のメールの箱がいっぱいで、送るたびに跳ね返っていたのです。ログには「送れた」と残っていました。「送れた」と「届いた」は別のことです。今はときどき、必ず失敗する試しの仕事を流して、知らせが本当に届くかを確かめています。

同じ知らせを毎日鳴らさない

次に困ったのは、知らせが多すぎることでした。ある見張りは「条件を満たしたら知らせる」作りで、条件を満たし続けたため、2026年8月30日から同じ内容を19回送っていました。件名の数字だけが毎日少しずつ変わるので、ただの文字の比較では止まりませんでした。

2026年9月19日に直した形は、状態ではなく変化で鳴らすです。前回の値を覚えておき、前回と違うときだけ知らせます。同じ状態が続くときは7日に1回だけ「まだ続いています」と鳴らします。比べるときは数字をまとめて同じものとして扱います。

知らせの本文にも気をつけることがありました。ある知らせに「止め方」として、タスクを無効にするコマンドが書いてありました。その仕事は、知らせの対象とは別のものも見張っていたので、そのまま打つともう一方の見張りまで止まるところでした。今は、止め方を固定の文で書かず、残っている見張りの数を見て「まだ止めないこと」か「止めてよい」かを書き分けています。

本番への公開は人に残した

2026年8月1日、運営者は「ニュースを取って記事を書き、本番に上げる」までを、人のいない時間に1日4回動かそうとしました。クラウドの予約でも、パソコンのタスクから Claude Code を動かす形でも、Claude Code の自動の判定(auto mode)に止められました。人が見ていない時間に、確認なしで本番を書き換える流れそのものが止める対象でした。

そこで、2026年10月27日に組んだ体験記の定期実行は、次の線で切りました。

  1. 毎朝、前日の Claude Code の作業の記録を読み、決まった題材の表から1つ選ぶ
  2. 材料を伏せ字にしてから、API の安い型(Sonnet)に下書きを1本だけ書かせる。費用は1本あたり0.03ドル前後だった
  3. 下書きを検査する。メールアドレス・電話番号・パスワードらしい文字列・運営しているサイトのドメイン・作業メモの語・年の無い日付が1つでもあれば止める
  4. 下書きの置き場所と1行の要約を知らせる
  5. 公開は、人が下書きを読んでから1つのコマンドで行う。上げる前に本番を取り直して控え、上げたあとに1バイトまで照合する

Windows のタスクに登録するコマンドも1行で用意し、登録は運営者が自分で行いました。設定を変える操作は、会話の側で勝手にしない決まりにしているためです。タスクから呼ぶ .cmd ファイルには日本語のコメントを書きません。cmd.exe が別の文字コードで読むので、そこで壊れたことがあります。

定期実行に移す前に決めておくこと

これから Claude Code の作業を定期実行に移す人に、運営者が順番に確かめていることをまとめます。

  1. 毎回、考えて決めることがあるか。無ければ全部、あれば判定だけ移す
  2. 失敗したとき、誰がどうやって気づくか。知らせが届くことを試しで確かめたか
  3. 同じ知らせが毎日来ないか。変化のときだけ鳴る作りか
  4. 本番や設定を書き換える所はどこか。そこは人が見てから動かす形になっているか
  5. 効果は、使用量と「予定どおり走った回数」の両方で測れるか

定期実行に移すと、Claude Code の会話は「考える所」だけに集中できます。そのぶん、黙って止まる・鳴りすぎる・勝手に上げる、の3つを先に塞いでおくことが大事でした。

FAQ

Claude Code の予約の仕事と、Windows のタスクは何が違いますか?

予約の仕事は Claude が動くので使用量を使い、考えて決める仕事もこなせます。Windows のタスクから動かすスクリプトは使用量を使いませんが、決まった手順しか実行できません。運営者は、決めることが無い仕事をタスクへ、決めることがある仕事を Claude に残しています。

人のいない時間に、記事を書いて本番まで自動で上げられますか?

運営者の環境では、2026年8月1日に試した2通りの形がどちらも自動の判定に止められました。今は、下書きと検査までを定期実行にして、公開は人が下書きを読んでから1つのコマンドで行っています。

定期実行が失敗していないか、どう確かめればよいですか?

仕事を直接動かして何も出ないことを「正常」と読まないことです。共通の起動役で失敗を数えて知らせ、知らせが本当に届くかを、必ず失敗する試しの仕事でときどき確かめます。

下書きを API で書かせると、いくらかかりましたか?

2026年10月27日の試しでは、Sonnet の型で1本あたり0.03ドル前後でした。道具を使わせず1回だけ呼び、渡す材料は伏せ字にした短いものに絞っています。