Claude Code実践ガイド

Claude Codeの会話管理|/clearと/compactの使い分け

「だんだん動作が重くなってきた」「指示の通りが悪くなった」「利用枠の減りが早い」──この3つは、たいてい同じ原因です。会話が膨らみすぎています。Claude Codeは会話の内容を毎回踏まえて動くため、長く続けるほど1回あたりの処理量が増えていきます。対処は単純で、覚えるのは2つのコマンドと1つの習慣だけです。

このサイトは Anthropic や Claude の公式サイトではありません。Claudeの基本的な使い方、ChatGPTとの違い、文章作成・長文整理・仕事での活用を初心者向けに整理する非公式ガイドです。機能・料金・提供状況は変更される可能性があるため、重要な判断ではAnthropic公式情報も確認してください。

なぜ会話が膨らむと不調になるのか

Claude Codeは、それまでの会話をふまえて次の応答を作ります。この「ふまえる」対象には、読ませたファイルの中身も、実行したコマンドの出力も、全部含まれます。

数十ファイルを読ませる調査を1回やると、その内容が以後ずっと残ります。結果として次の3つが同時に起きます。

  • 遅くなる──毎回処理する量が増えるため
  • 指示が通りにくくなる──本題と無関係な情報が大量に混ざるため
  • 利用枠が早く減る──消費は「回数」ではなく「処理した量」で決まるため(利用枠の仕組み

つまり体感の不調と費用の問題は、同じ原因の別の症状です。

/clear と /compact の使い分け

/clear/compact
やること会話を空にする会話を要約して続ける
それまでの文脈失われる要点は残る
使う場面別の作業に移るとき同じ作業を続けたいが重くなったとき
効果大きい(完全にリセット)中くらい(要約分は残る)

判断は一言で決まります。「この会話の続きが必要か」。必要なければ /clear、必要なら /compact です。

迷ったときは /clear を選んで構いません。本当に必要な前提はCLAUDE.mdに書いてあるはずで、そこは消えないからです。「会話に覚えさせる」のではなく「ファイルに書いておく」のが、この道具の正しい使い方です。

作業の区切りで切る習慣

コマンドより大事なのが習慣です。実際に効いているのは次の運用です。

  1. 1つの作業が終わったら /clear──「このバグを直す」が終わったら切る。次の作業は新しい会話で始める
  2. 大きな調査の後は特に切る──調査結果は会話を最も膨らませます。結論をCLAUDE.mdやメモに書き出してから切ると、情報は失われません
  3. 長丁場の途中では /compact──1つの作業が長引いているときは、要約して続けます

調査で会話が膨らむのが常態化しているなら、サブエージェントに調査を分担させる方が根本的な解決になります。調査の過程が本体の会話に入らなくなるためです。

そもそも読ませすぎない

会話を切るのは対症療法です。入り口で量を絞る方が効きます。

  • 対象を指定する──「このフォルダ全部見て」ではなく「この2ファイルを見て」。これだけで消費が大きく変わります
  • 調査と実装を分ける──先に「関係するファイルを一覧して」と頼み、範囲を確認してから作業に入ります
  • 出力の多いコマンドに注意する──大量のログを出すコマンドを実行させると、その出力が丸ごと会話に入ります
  • 大きなファイルは要点だけ──「全文を見せて」ではなく「該当箇所を探して報告して」と頼みます

セッションの再開

会話を切っても、過去のセッションは残っています。後から戻れます。

操作内容
claude -c起動時に、前回の会話の続きから再開する
claude -r起動時に、過去のセッションを選んで再開する
/resume作業中に、別のセッションへ切り替える

「昨日の続きから」が普通にできるので、切ることを怖がる必要はありません。むしろ切らずに引っ張り続ける方が、遅く・高く・不正確になります。

まとめ:3つだけ

  1. 作業が変わったら /clear
  2. 同じ作業が長引いたら /compact
  3. 読ませる範囲を最初から絞る

この3つで、体感速度・指示の通り・利用枠の3つが同時に改善します。動作が重いと感じたときに真っ先に見直すべき場所です(その他の不調の切り分け)。

FAQ

/clearすると作業内容も消えますか?

消えません。消えるのは会話の記憶だけで、編集したファイルはそのまま残ります。gitのコミットも当然残ります。

/compactは何度も使えますか?

使えます。ただし要約を繰り返すと細部は失われていきます。作業の区切りが来たら /clear して仕切り直す方が結果的に安定します。

会話が長いほど賢くなるのでは?

関連する文脈は役に立ちますが、無関係な情報は邪魔になります。「昨日読んだ別プロジェクトのファイル」が残っていても、今の作業の役には立ちません。

どのくらいで切るのが目安ですか?

時間ではなく作業の区切りで判断してください。1つの目的が終わったら切る、が最も分かりやすい基準です。